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永六輔の「職人」という本の中に「職人は職業ではない。生き方だ。」というフレーズがあった。強く共感した。

世の中やモノの見方・感じ方・捉え方みたいなものが百姓になったからになりつつある。百姓になってから「何でだろう」「どうしてこうなるんだろう」という疑問が多々浮かぶようになり、何か作業をしながらそのことについて1日中考えたりするようになった。「これがこうだからこうなって…」と順々にひも解いていく感じ。

具体例を挙げると大したことないんだけど、①農機具を修理するときに故障状況から仮説を立てては1つ1つ点検していったりだとか、②作物がうまく育たなかったときにその原因を思いつく限り挙げて翌年までに全ての対処方法を頭の中で組み立ててみるだとか。

例えば、賞味期限の偽装表示の事件を見たときや、中学生に勉強を教えているときとかに、「何でこういう事件をおこしたんだろう」とか「何でこの生徒はいつもココでつまずくんだろうか」ということを考えて、いろんな仮説をたててみる。そんな作業をしてみて、解決できるとすごく嬉しい。

別に百姓じゃなくてもそういった思考回路で生きている人はたくさんいるんだろうけど、僕は百姓になってからこうなった。これが百姓になってよかったと思うことの1つだ。永六輔の本を読んでそんなことを考えた。

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柿の木(うちのじゃないけど)

早いものでもう12月です。

12月の野菜セットは、さつまいも、にんじん、かぼちゃ、葉モノ(水菜、小松菜、ルッコラなど)、大根、カブ、九条ねぎ、モチ等の予定です。

さて、来年の2月で農業を始めて3年が過ぎようとしています。マル3年が経ちました。就農当初は3年後の目標をたてていました。目標以上に成果が出たこともあれば、全然出来なかったこともありますが、総じて合格点をつけることのできる3年でした。

今の課題は、次の目標をどうするか決めかねていて、どこに向かっているのかわからないまま、毎日の雑務を淡々とこなしている状況になってしまっていることです。たぶん人生で初めてビジョンを持たない時期を送っています。早いうちに目標(ビジョン)を明確にして、そこに向かってまい進する日々を送りたいものです。

目標(ビジョン)を明確にすることが、この冬の大きな仕事の1つです。

さといも

東京で生まれ東京で育ったが、高校生の頃から東京が嫌いで嫌いで仕方がなかった。

高校時代は吉祥寺で多くの時間を費やしたが、雨の日には友達と話しをする場所がファーストフードや喫茶店しかないのが、金のない高校生にとっては苦痛だった。(もちろん、天気のいい日は金のかからない公園やデパートの屋上でだべってた。)

東京が嫌いなのは、街に、文字(看板など)が多すぎて、人が多すぎて、モノが多すぎて、全てがお金中心なところ、地球に優しくないのが嫌だった。そのストレスから解放されたくて、休みになると何もない田舎に行っていた。

田舎に住んでいる今は、休みになると田舎ではなく、東京に行きたいと思う。行ったら行ったでクタクタになって帰ってくるんだけど、東京に行く。東京は相変わらず文字も人もモノも多すぎるが、住んでいるのはなく、たまに遊びに行くだけだと、楽しく感じる。

東京は住むところじゃなく、遊びに行くところになった。友人もいるし、飲み屋もあるし、遊びに行くには最適の街だと思った。

麦を蒔き終わりました。
麦は湿気に弱いので、水ハケのいい圃場を選びます。さらに、種を蒔く日も圃場が乾いていて、数日間雨が降らなそうな日を選びます。お米と同じように1列ずつ30cm間隔で蒔きます。
その後は、春までに除草をしたり麦踏みをしたりして株を増やします。冬を乗り越え春1番の除草が成功すれば、あとは5~6月の収穫期に晴れが続くのを祈るだけです。
このように、麦は冬のあいだ寒さに耐えながらじわじわと根を伸ばし、春の訪れと同時に一斉に成長する作物です。冬の寒さに耐えている姿はとてもけな気です。無事収穫を迎え、うどんや麦茶になることを願います。
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