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これはカミさんが作ったある日の昼食です。
タイトルは「聖護院大根のステーキ イタリアンパセリ風」だそうです。
聖護院大根を輪切りにして皮をむいて、ごま油でフライパンで焼いただけです。それにイタリアンパセリを載せて醤油をかけて食べます。
この料理、すごくシンプルですが、すごく奥が深いです。
この時期の大根を使っていること、青首ではなく聖護院を使っていること。
この時期の大根は寒さで味が乗りまくってます。しかも聖護院は青首よりも肉質が緻密で甘みも強いです。
つまり、この料理はこの時期の聖護院だから美味いのです。11月の大根では、この味はでません。
食べると聖護院の汁が口中に行き渡り、大根そのままの甘みが広がります。次に、噛むほどに肉質の緻密さ、つまり食感のよさに驚きます。
手間はかけない、この時期しか食べられない、誰でも出来ることから、「あらゆる面でフランス料理の真逆だな」と思いました。また、だからこそ、そんな視点で農家がレストランをやったら面白いだろうなあとも思いました。
これがウチの聖護院大根をオータニのシェフが料理したものです。
タイトルは、「聖護院大根のショーフロワと森の味覚オマール海老のコリアンドル風味」です。
上から、コリアンダー、きのこ、オマール海老で、周りの白いソースの中に大根が入っているらしいです。
うちの料理は野菜の原形そのままという料理がほどんどなので、大根の形が残っていないことに驚きました。まさかこうなるとは驚きです。味も見た目も説明がなければ絶対に大根が入ってるとはわかりませんでした。
どんだけ手をかけてるんだろう、→こんなに手をかけちゃうんだ、→確かに一般家庭じゃ食べれないものを出さなきゃいけないからなあ、→料理人てすげえなあ、と思いました。また、料理人の知り合いを増やして、いろいろ話しを聞いてみたいとも思いました。
家に帰ってカミさんに報告すると、「フランス料理ってそんなものなのよ」と知ったような口を聞いていたのが面白かったです。
先日、友人の結婚式がありました。
新郎新婦の人柄が出ているすごく素敵な心温まる結婚式でした。
披露宴の食事では、一流ホテルのシェフがうちの野菜を調理しくれました。
引き出物には、うちのにんじんジュースを入れてくれました。
もう1つの引き出物には、ウチと付き合いのあるtatinというお店のクッキーやケーキを使ってくれました。しかも材料の小麦粉は新婦の親戚が作ったもの!
結婚式の準備から手伝えたことは当日の楽しさを倍増してくれました。大切な人を招いた大切な式に、こうした形で関われること、うちの農産物を使ってくれたことは、友人としても生産者としても本当に嬉しい限りです。
これからも節目節目で語り合いましょう。結婚おめでとう!
先日のブログで「3年経って驚くことが少なくなった」と書きましたが、今日はその続き。
この3年、全てのエネルギーを「生産(野菜・米・加工品を作ること)」に費やしてきました。思いつくこと・やりたかったことを全てやってみて、ありとあらゆる失敗をして、その後片付けに追われて、寝ても冷めても田畑のことを考えて、みたいな感じ。
その甲斐あって、「驚くことが少なくなった」んだと感じてます。
もちろん、今の生産技術に満足しているわけでもないし、これからも生産技術を追求し続けます。ただ、全てのエネルギーを費やさなくてもよくなったということは、エネルギーの余剰ができたということです。
このエネルギーを何に向けるか?今考えてるのは、「田畑の規模拡大」や「新しい野菜・加工品の開発」に向けるのではなく、「企画・立案」「営業・宣伝」「販売・アフターケア」に向けようと考えています。
具体的には、農家を訪問するとか、もっとマスコミに出るとか、近所のペンションと協力して援農者を増やすとか、料理教室を開くとか、旅行会社とタイアップして稲刈りツアーを組むとか、アースデイマーケットみたいなものを1人で開くとか、東京で露店を出すとか等々。
思いつくまま羅列したので、実行するかどうかは微妙ですが。
そんなことを考える余力が生まれてきた今日この頃。寝ても冷めても「生産」以外のことを考えているので、このまま行くと野菜作りで何かしら失敗しそうな予感が…。