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友人でパン屋をやっている人がいる。そこで売ってるパンとその友人のキャラクターが驚くほど一致している。Mさんがいろいろ考えて作った結果、こういうパンになったんだろうと感じる。Mさんの几帳面さと丁寧さとこだわりと愛情がパンに表れてる。
友人でケーキ屋さんをやってる人がいる。そこのケーキやクッキーを食べると、「あ~、Bちゃん、いい仕事してんなぁ」と感じる。Bさんが試行錯誤した結果、こういう形になったんだろうと感じる。Bさんの技術と丁寧さと愛情がケーキやクッキーに表れてる。
レストランなどで外食をすると、直接的な味よりも調理の丁寧さに感動する。薄味なんだけど丁寧にダシをとってあることだとか、柚子やゴマなどの薬味が上手に使ってあるだとか、丁寧に下処理してあるからこその澄んだな味だとか、そういうものに感動する。そして、丁寧な仕事をしている店には、また行きたいと思う。
何かを食べたときに、作り手の想いやこだわり、丁寧な仕事っぷり、そういったものを感じるととてもハッピーな気持ちになる。食べたときに感じるというのが味噌だ。事前情報を与えられすぎるとちょっと嫌な気持ちになる。プロなんだから結果で勝負しろよ的な。
飲食店と農家では少しフィールドが違うけど、僕も「あ~、いい仕事してんなぁ」とか「あ~、丁寧に作ってるなぁ」などと思ってもらえるような米や野菜を作りたい。食べたときに感じてもらえるのが味噌なので、無農薬だとか環境に優しい農法ですとか言うのもどうなんだろうか?できればあんまり言いたくない?けどそんなんで売れんの?そんなことを考えながら、ニンジンを洗って袋に詰めてました。
先日の料理の話しの続き。
野菜には、肥料が好きなやつもいれば肥料が嫌いなやつもいます。湿気ているのが好きなやつもいれば乾燥しているのが好きなやつもいます。修行中に師匠の師匠が言っていたのが、「それぞれの野菜の特性を知ったうえで、野菜の気持ちになって考えろ」です。
最近はその延長上に料理もあるんじゃないかと思うようになりました。野菜の特性を知ったうえで栽培し、その特性と栽培方法に合わせて料理する。
例えば、ナスは肥料と水が大好きなので、肥料も水もシコタマ上げます。だからナスは非常にみずみずしい野菜です。その特性を考えるとナスを料理するときは、水分を飛ばさないことが大切です。食べたときにナスの水分がジュワっと口に広がるように。料理のことはよくわかりませんが、ナスが油と相性がいいとか、素揚げしたりするのは、水分を飛ばさないようにするためだと思います。
野菜の特性と栽培と料理。とても近い関係にある。
米や野菜を作るようになって、料理への考え方が変りました。今畑で採れる旬のものをどうやって食べるかを考えます。
例えば、ナスが旬の時にはナス地獄のようにナスが取れます。毎日食卓にナスナスナスと並びます。炒めるてだけでは飽きてしまうから、煮てみたり、焼いてみたり、調味料を変えたり、いろいろ工夫してみます。そんな工夫からナス料理が上達します。
○○が食べたいから、その材料を買いに行くのではなく、食材があるからそれをどう食べるか。とても自然なことだと思います。
うちの野菜を定期便で購入していただいている方も、同じようなことを感じているのではないでしょうか?最初は、「またナスかよ。勘弁してくれよ。」と思うかもしれませんが、ナス地獄の先にはより自然な食生活と料理の上達があります。
という訳で、しばらくはサツマイモやニンジン、葉物地獄が始まりますが、ウチの野菜たちをいろんな形で調理していただきますようお願いします。
ハザ掛けしていた稲を脱穀した。これで今年のお米は全て収穫し終った。4月に種を蒔く準備を始めてから今日までほぼ半年、お米との付き合いも今年はこれで終わり。「よくぞあの台風を乗り越えた!」と米たちをたたえると同時に、心からホッとしてます。
このまま寝たいところだけど、今晩は11月1、2日のお祭りの練習がある。無事に収穫を迎えることができたことに感謝する祭り。
今年で3回目の米作りだった。この3年間、いろんなことを失敗して、経験して、学んだ。けど、まだまだ失敗すること、経験すること、学ぶことは星の数ほどある。どんなに長く生きてもあと50回しかお米を作れない。米作りの達人までの道のりは長くて遠い…。