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今が1年で1番日の短い時期だ。22日の冬至を過ぎたので、これから日は長くなる一方だ。
全国の百姓にとって、「太陽の出ている時間が短い=外で仕事をする時間が短い」ということになる。さらに「寒い=雑草の生育が遅い=草刈りをしなくてもよい」ということにもなる。
よって、「今は比較的作業が少ない時期である」という結論になる。こういう時期があるからこそ、夏の超長時間労働に耐えられるんじゃないかと思う。(とはいっても今日も9-17時で仕事をしてた)
では、この時期は何をやっているかというと、味噌を仕込んだり、カモやイノシシをさばいたり、それらの肉でベーコン・燻製を作ったり、干しイモを作ったりなどである。(これらの作業が、仕事なのか遊びなのかが、また微妙だ。)
しかし、これらの作業以上に、この時期は今シーズンを振り返って反省し、来年の予定・スケジュール・作付を考え、さらには長期的な展望を明確にしておく必要がある。これらの作業を先延ばしにしていることは言うまでもない。
うちの米や野菜を食べていただいた方に「美味しかったよ」と言っていただくことは、生産者としてこれほど嬉しいことはありません。
ですが、「美味しい」と言われた時に少し違和感を感じます。今回はその違和感を文章にしてみます。
確かに、野菜が美味しくなるためにできることは全てやっています。例えば、いろんな種類の肥料を入れたり、土作りを重視したり、おいしいと言われている品種を選んだりなどなど。けど、それって食味の数%くらいしか影響していないんじゃないかと思うのです。
食味の大半は「旬」によって決まるんじゃないかと思ってます。
同じ時期に同じように育てた野菜でも、時期によって味が全然違います。ある野菜が本当に美味しいのはほんの一瞬です。うちの野菜が美味しかったのは、たまたまその方の食べた時がその野菜の旬だったからだと思います。
旬を大切にするためには、種蒔きから収穫までの各作業ごとの適期の見極めをしっかりしてやることです。気候変動が激しいので、適期を見極めることは難しいかぎりですが、そんなことを心掛けながら栽培しています。
先日、外で食事をしました。「美味しいのかor美味しくないのか」「どこが美味しくて、どこが美味しくないのか」について、議論になりました。全員評論家でした。
改善すべき点を指摘することは簡単です。
それに比べ、改善することはとても大変な作業です。どういう手順でやるのか、いつやるのか、どれだけの時間と労力がかかるのか、どれだけの効果があるのかなどを考えて、最善の策を選ばなければなりません。とても大変な作業です。そもそも、今あるやり方を否定すること自体が、大変な作業です。
よりよいモノを作るためには、改善すべき点をたくさん認識して、日々改善していくことが大切です。
一方、毎日そんなことをやってたら、疲れちゃいます。
最近は頭が固くなってきたせいか、後者に偏りがちですが、どうやってバランス良く両立させていくかを考え続けようと思います。
という訳で、これを読んでいただいている方の中に、たに農園についてお気づきの点がありましたら、何なりとご指摘ください。今なら謙虚に受け止められそうです。